事例集

池見さんのアパートメント(2014)-池見さんのすまいと賃貸住宅-

2014.05.10更新 /

建物概要
竣工:2014年
場所:兵庫県神戸市灘区
構造:壁式鉄筋コンクリート造3階建て
用途:住居+賃貸ワンルームアパート

目立ってなんぼか。たたずまい考
阪急六甲駅にほど近いなだらかな坂道の途中に建っていた木造2階建てのアパート。世代交代を経ながら貸家業を営んできましたが、貸室に求められるものが変わってきたことと税制上の問題等を考えて、建て替えることになりました。建替えると敷地の雰囲気が一変します。建て替える前と後の断絶をなるべく緩やかなものにとどめておきたいという気持ちがあります。


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左:以前の建物   右:新しい建物

 

設計者はおおいに語るが
2戸1のブロックを雁行させて配置することにより外部空間が単調にならないように工夫し、通りからの視線に奥行きを感じさせる。建物に入ってから各玄関に至るアプローチは短いながらも廻ったり曲がったりと変化を持たせました。通路幅が狭いので広がりを感じられるよう、色んなところで視線の抜け方を意識しています。
と、いう具合に考えてはいましたが、たいせつなのは貸室を持った建物だということ。つまり建物の雰囲気が気に入って入居を決めましたという居住者がたくさんいることではないでしょうか。
おおいに語ったその内容がそのことに寄与できたのか。どぎつく奇をてらうような設計手法はとらないことには決めてます。ではその方向でクライアントにどういうメリットを作り出せるのか。思考停止にならず常に考えていきたいですね。

01 外観 全景-昼景 前面道路から
1階は駐車場。機械式の立体駐車場は初期コストや維持費が高くつくので3台を並べられるようにしています。
建物新築時には、建築基準法以外にも条例で車の台数やゴミ置き場の大きさや位置が決まることがあり、
この建物の車3台分の駐車場というのもそこから決まっています。


03 エントランスホール

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エントランス
廊下が雁行しながら奥へと続きます。
オーナー宅ポーチを見る


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左:オーナー宅ポーチ
右:共用廊下
くすんだ銀色をした、スリットのある板で囲われた箱は排水管やガス管、給湯器などの設備が入っています。必要なものを利用して建物の雰囲気を作っていこうという努力のあとです。


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左:階段の足元を照らす照明
右:共用廊下の手摺足元
小石が見えるところはエントランスホールの屋根の上ですが、防水処理をした面がそのまま見えるのは
無粋なので小石を敷いて隠しました。

 

DSC_0416 エントランス夜景


05 居宅 客間・居間 オーナー宅居間
手前の部屋と作業机のある部屋は襖で仕切ることができます。(画像では襖を収納に引き込んだ状態)
床はカラマツのオイルフィニッシュ。

 

06 居宅 寝室
寝室


04 居宅 DK

07 居宅 洗面所

08 居宅 トイレ

左:ダイニング

中:洗面室

右:WC

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ロフトからダイニングを見下ろす


その後
2015年春にオーナー宅を訪れました。竣工直後だった一年前はどっしりした大きな箱という感じでしたが、少しだけ植栽が成長し、住み手の色が付き始めた建物を見て嬉しく思いました。
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