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まちをもっと楽しく。軒先まちベンチ
2022.06.29更新 / 今日のすま研
大阪市阿倍野区昭和町、築90年の長屋を改修した「あべのながや六」の造園工事の現場です。
ここではただ庭を整えるだけでなく、まちに働きかける提案をしています。
といっても、軒先に誰でも座れる場所を作るというシンプルなものです。
ベンチを置き、その傍らには木を、地面には草を植え、夏には木蔭を、冬は陽だまりを作ります。
連れあう二人には座って話せる場所を。歩き疲れた人には腰を下ろせる場所を。気持ちが沈んている人には空を見上げられる場所になるように。
かつては通りに面して「ばったり床几(しょうぎ)」と呼ぶ跳ね上げ式の縁台がありました。
昼は野菜を干したり商品を並べる物売り台として使い、日が暮れると夕涼み用の腰掛けになります。
軒先で一杯やりながら将棋などをさす近所の人たち、世間話をする大人たちの傍らで子供が遊ぶといった風景がそこかしこにあり、
まちのコミュニティスペースとして機能していたのです。
まちのあちこちに心地よく座れる場所があり、お店やまちのイベント情報をみながら、テイクアウトしたおいしいものを食べる。
場所ごとに特徴がある軒先ポケットパーク。
そんな場所が増えればまちはもっと楽しくなると思う。
あべのながや六
大阪阿倍野、昭和町にある築90年を超える長屋を改修し、”日本らしさ”を空間と運営理念に忍ばせたシェアするお店。
誰でも小さな飲食店を出店できるチャレンジカフェ、教室などに利用するレンタルスペースがある。
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