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MARUの天井(1)

2014.06.07更新 /

MARUの水回り以外の天井は既存のコンクリートに直接塗装仕上げとしています。
MARUの設計の意図として、コンクリート面の荒々しさ、当時の大工さんが残した墨や文字などを、素材が持っている飾らない表情やモノづくりの過程や作り手の息遣いが感じられる部分として好意的に捉え、積極的に活かそうとしています。

とはいっても、どうせ隠れる部分だからといういい加減な仕事っぷりが現れることもあるわけです。見えないところまで手を抜かない職人のきめ細やかな仕事が現れた!みたいな美談ばかりとはいきません。
それ以外にも型枠を留めていた釘があちこち飛び出ていたり、天井下地のための金具が残されていたり、直接貼ってあったクロス、ボンドの跡、打ち方の悪いコンクリート面などが容赦なく現れます。釘はグラインダーで切り取り、クロスやボンドは丁寧に剥がし、どうしようもないところはあきらめたりしながら「既存のコンクリートに直接塗装」という仕上げのための準備をしていきます。

6月7日 定点2

6月7日 定点2



そんなこんなを実際に作業するのは当然生身の人間。設計図面に『既存のコンクリートに直接塗装』と書くことがどういうことか現場で目の当りにするたびに、設計という行為に対して自分が傲慢になってやしないかと思ってぞくっとします。


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