読みもの
MARUの風景(2)長押(なげし)なるもの
2014.07.04更新 / rafuのラフなライフスタイル
現在、賃貸マンションに暮らしています。天井は織物を模したビニルクロス張り、壁はテラコッタ塗りを模したビニルクロス張り。床は木の薄皮を合板の表面に張ったもの。建具は木目を模したプラスチックシート張りと、『模したもの』シリーズで統一されています。
そんな、うすら悲しい(でもとても一般的な)部屋の中、本当に便利で重宝しているものがあります。その一つが長押。
S字フックと組み合わせて道具を掛けるのにもピッタリ。絵だって掛けられるし来客時にはコート掛けにもなります。なんて素敵な日本のしつらい。でも日本だけじゃないんですよ。まあ、単純で明快な長押ですから、世界中にあっても特に不思議でもないかもしれません。
シェーカー教というキリスト教の一派が19世紀ごろアメリカで創設され自給自足などに重きをおいた生活をし、また家具や建物を自分たちで手作りしていました。家具がまた最高にすてきで、有名です。シェーカ―教徒の建物は長押にペグ(木製の杭みたいなもの)をたくさんつけて、小物、道具、椅子まで引っかけて使っていました。実用的だし、壁にいろんなものがぶらさがっているのは何より楽し気です。
今日、MARUの工事では長押の上側にペンキを塗っておきました。長押より下は、後日友達と集まって漆喰をコテで塗ります。長押の上はコテが入らないのでペンキを塗ったのでした。
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