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MARUの素材(1)米松

2014.06.12更新 /

窓枠、建具の枠、上框(あがりがまち)、巾木その他もうすぐ出てくる調理台や空間を緩やかに間仕切るためのビッグファニチャーは米松という樹種で統一しています。米松とはカナダやアメリカを産地とするマツ科の木で、日本によく流通していて、構造材から造作材まで幅広く使用されています。

木を使うといっても同じ空間に何種類もの樹種が入り乱れていれば、色や見た目の印象も様々で、統一感に欠けると考え、なるべく樹種を絞ることにしました。

MARUの中で目に触れる樹種は床の杉、家具や建具に使う合板のカラ松があります。それらとの兼ね合い、手に入りやすさを考えて米松に落ち着きましたが、同じ樹種でも、木のどの部分か、又は原木から材木として切り出す方向によっても出てくる模様が全然違うので難しい。

米松にはピーラーという別名があって、米松の中でも目の詰まったきれいな材のことを指します。ふしもないところばかりです。ピーラーと呼ばれない米松は目が粗く、ふしもある部材というわけで、当然安くなります。

DSC_0075 MARUは普通の素材を使うことを意識し、その空間も美術館のようにきれいなものではなく、「すみか」という言葉が合うような空間をイメージしています。

そのため材木屋さんにはピーラーはきれいすぎるから全て(ピーラーでない)米松でできないかと相談しました。すると、米松ではふしがあって建具枠や巾木などの小さい部材ではうまく加工できないと。おまけにヤニがとまらいこともあって困りますよと。

そううわけで、今回のMARUではピーラーと米松が混在しています。
塗装工事が終わったら登場するビッグファニチャーには粗野なほうの米松を使います。
MARUの樹種選びについては木部のオイルフィニッシュを終えた出来上がりを見て再考してみようと思います。

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