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万博で噂のトイレを体験する

2025.05.11更新 /

娘がブラスエキスポに参加するというので家族で大阪万博に出かけた。

会場には色んな設計者がコンペを勝ち抜いて設計したトイレがあちこちにある。

でも、

どこも並んどるー!!

でも尿意には勝てない。
あるトイレに向かう。
遠目から円形の中庭を囲むようにトイレブースがあるとわかる。
中庭には手を洗っている人が見える。
そしてトイレの外側に放射線状に人が並んでいる。

ははんとわかる名探偵!
ここらで設計の意図がわかる。

でも、実際に並んでみると張り紙がめちゃくちゃ多いことに気が付く。

「外から入って中庭側に出て下さい。」
「中庭側からは入れません。」
「ブースに人が居る間はライトが点灯します。」
「使用していた人がブースから中庭に出るとライトが消えます。」

これでもかと使い方を説明している。
しかも後から後から付け足されたような。

ここでまたゝははんとわかる。
そんなにクレーム多いんかいな。

並んでる人たちの苦言が聞こえてくる。

「わからん」
「ややこしい」
「普通でええやん」

いやわかりますよ。
その気持ちわかるんですけどね、
設計者の気持ちもようわかる。

万博ってまあお祭りじゃないですか。
パビリオンだってほら趣向を凝らしたものばかり。
トイレだって気張ってみたい。

それにね、設計者はコンペを勝ち抜くために、創意工夫を詰め込んできたわけです。
真剣に建築を考えれば考えるほど、結果的にみなさんの言うところの普通とは違うものができる。
これはもう、宇宙の真理なんす。

え、なに?
トイレで創意工夫、すな?

確かに差し迫ってくる尿意便意との戦いの中、あれだけ並ばされた挙句、使い方がわからんかったらそう言いたくなるのもよくわかる。

実は、そのトイレからちょっと歩けば別のトイレがあり、非常にすいていたんですよ。
そこは大屋根リングの外側にあってちょっと目立たない場所。

問題は、紙の地図が配布されてないことじゃないかと思うんですよね。
スマホで見るデジタルマップでは現在地とトイレの位置が非常に見づらい。
しかも行きたい場所を検索することができない。
結果、目に付く場所にあるトイレに人が多く集まりがちなのではないかと思う。

もうほんの少し余裕が出れば創意工夫トイレも、ははんとわかって楽しめると思うんですよネ。

まあそんなこんなも含めて万博というお祭りなんでしょうなー。

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