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2011年6月18日のすま研

2011.06.18更新 /

「図面を見てもどうなるのか分からない」
という話を、お施主さんや友人から聞きます。
なんとなく女性が多いような気がするんですね。
私自身、女ですから
「女性は図面に弱い」なんていうカテゴライズは
心外なんですが、でも多いような気がします。

知り合いの女性がハウスメーカーに
注文住宅を依頼したのですが、
パース(立体的に描く絵)を見ても
どこがどうなるのか分からず、
自分で模型を作ってみて
やっとイメージがつかめたと。

プロの建築家でも
スタディ模型(検討のための模型のこと)を
いくつもつくってみて考えますから、
当たり前といえば当たり前のエピソードかもしれません。

特に、その場の空気感というか
雰囲気のようなものは、
図面をみても伝わらないでしょう。

他の商品なら
実物をみて触って確かめてみる、
ということが可能ですが
その場にたった一つの存在である建築は
それが叶いません。

ハウスメーカーなら
モデルルームなどである程度想像はできるでしょう。
建築家の建物なら
オープンハウスなどを見て想像ができるでしょう。

でも生活感のない空間をみても
本当の意味での空気感・雰囲気はみえないですよね。
生活感のない空間ばかりが
建築やインテリアの写真として出てきますが、
それはちがうだろうと思うんです。

生活感のない空間が美しいんじゃなくて、
美しい生活感の漂う空間が美しいんでしょう、と。
伊丹十三さんは、
自宅が取材される時も片付けずに散らかしていたそうです。
美しく散らかった家だったんですよね、伊丹家は。
さすが、かっこいい。

ほんとの実物は、どうしたって見れないわけですから
せめて生活感のあるモデルルーム、
そういうのがすま研にあって、
家を考えている人に見てもらえたらいいなと考えています。

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