読みもの
木造耐震補強の勘所
2022.03.19更新 / やくにたつ建築の話
木造の耐震補強設計方法のご紹介です。
基本の3方針
・建物を軽くする(瓦を金属板に葺き替える、モルタルや土壁を撤去して板張りにする)
・地震に耐えるための耐力壁を作る
・基礎を作る
耐震補強はその他の改修工事と同時にする場合がほとんどなので予算と実現したいプランに合わせて基本の3方針をバランスよく
盛り込みます。
耐震補強の補助金を申請する場合は決められたやり方で耐震設計をする必要があります。
屋根が傷んでいれば、屋根の修理と耐震性向上のための軽量化を兼ねて屋根の葺き替えを優先します。
予算が少なければ傷んでいる構造部材の機能回復に留めておくという選択肢もあります。
今回の改修工事では、一定の耐震性を確保するため、耐力壁を新設し、鉄筋コンクリートの基礎を新設します。
屋根は全体的に傷みが激しかったため、金属板葺きに更新します。
基本の3方針の全てを実施することになりました。
それでも2階の大部分は手を入れないので建物全体の耐震改修ができたわけではありません。
今後、2階の改修工事をする際に耐震補強をすればより効果的になるような補強設計となりました。
耐震改修といっても方法は様々です。
条件に合わせてバランスのいい計画を立てることがわたし共の腕の見せ所です。
- 前のページ
- 次のページ