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簡素で端正な垣根のつくり方
2022.03.21更新 / やくにたつ建築の話
姫路城の側の小道で見た垣根。
25センチ程度の間隔で木杭を立てている。
上部は斜めに切り落としている。
もちろん侵入を阻むためが、上部に雨が溜まらないので雨仕舞(あまじまい)もいい。
一様に切り落とした側を通りに向けて並べているのは見た目を整えようとする作り手の意図だ。
これが逆だと拒絶感が強くなる。
簡単に足がかりにできそうな横桟があることから、進入を阻むことが最優先というわけではなさそうだ。
こうしたことからも親近感に重きを置いたデザインだということがうかがえる。
作りは非常にシンプル。
傷んだら木杭を打ち直す。
簡素ながらも、切る角度と向き、高さ、間隔を揃えて繰り返すことで端正な印象になっている。
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